1. ピアノとMG
MGと共に生きる患者さんは、ひとりひとりが異なるバックボーンを持っています。会社員でありピアニストでもある毛利さんがMGとなったとき、筋力低下というMGの基本的な症状はピアノを弾くということに直接大きな影響を及ぼしました。
「Motto Good Day! ―重症筋無力症(MG)と生きる私らしい明日のために」Vol.1では、会社員でありピアニストでもある毛利良平さんに、ピアノとMG、ご自身とMGの関わり、目指したいマイゴール、そして他のMG患者さんへのメッセージを語っていただきました。
MGと共に生きる患者さんは、ひとりひとりが異なるバックボーンを持っています。会社員でありピアニストでもある毛利さんがMGとなったとき、筋力低下というMGの基本的な症状はピアノを弾くということに直接大きな影響を及ぼしました。
楽譜が複視で見えない
弾いているうちに突然指が無くなる感覚
毛利さんはMGとピアノについて、このようなピアニストならではの言葉でリアルな思いや考えを動画の中で語ってくれています。
MGは現時点では治療が長期にわたり完治は難しいと言われる病気ですが、毛利さんはMGと診断されるまで、治る病気だと信じていたそうです。
また、MGは現状として、まだまだ社会一般的な理解がたりていない病気だといえます。
見た目では健常者と変わらないときもあって職場で理解されづらく、そこをロジカルに説明することも大変だという経験も毛利さんは語ってくれました。
長きにわたってMGの治療をつづけていく上で、医師とのコミュニケーションがうまくいくかは重要なポイントです。治療について、MGでの困りごと、また目指したいマイゴール(治療目標)等を医師にスムーズに伝えていくことが大切です。
毛利さんはMGの治療方針について共鳴できる考えの医師と出会い、治療を受けるようになったそうです。
また、診察の際には会話だけだと忘れてしまうことも多いということで、予めメモを作って医師に渡すような工夫をしているというコツを教えていただきました。
メモ書きにしてその紙を渡すようにしている
毛利さんは、ご自身の目指すマイゴールについて、いくつも挙げてくれました。
車の運転をもう一度したい
散歩をしたり映画を見に行くような普通の日常生活をしたい
ピアノについては自分ができる表現を模索したい
MGは外見からは症状を理解されづらい病気でもあります。毛利さんはあえて杖をついてでかけて、突然MGの症状が出ても周囲に認識してもらいやすくする工夫をされているそうです。
また最後に、毛利さんはご自身にとってのMGとは何かについて意外な解釈を語ってくれました。
この病気は僕自身にとってはギフト
この言葉の毛利さんの真意はどのようなものでしょうか?
そこには毛利さんの前向きなメッセージが込められています。
このMG患者さんへのメッセージについては、ぜひ、みなさんには直接動画で毛利さんの声に耳を傾けていただければと思います。