病気と治療

重症筋無力症患者さんのための食事作りのステップ・バイ・ステップガイド

2021年8月 | 6分で読めます

重症筋無力症(MG)と共に生きる患者さんのための、無理のない食事作り

健康的な食生活を目指したい、というのは多くの人が想うこと。でも、MGとともに生きる患者さんの場合、頑張ってキッチンに向かいすぎると疲労を増やす原因になってしまうかもしれません。無理せずに食事作りをするためには、料理の作り置きなど、有効な手段を使うことが大切です。

MGユナイテッドでは、シェフのキム・ミルズさん、栄養学の認定資格を持っているメーガン・スタンレーさんと一緒に、MG患者さん向けの「食事作りのステップ・バイ・ステップガイド」を作成しました。このガイドは、食事作りをする際に役に立ちますが、これが全て正しい方法というわけではありません。自分の体力、スケジュール、料理の腕前、食物の好みに合わせて計画を立てましょう。食事作りが思った通りにいかなくても心配ありません。他の新しい習慣と同じように、時間が経てば立つほど上達するものです。

食事を作ることで、自分の身体に摂取するものをよりコントロールすることができます。シェフ、 キム・ミルズ

ステップ1:食事の計画を立てる

食事作りには、ある程度の計画が必要です。何を作るか決める際には、次のことを覚えておきましょう。

  • 小さなことから始める:今までに作ったことのある簡単な料理から1つ、2つ選ぶことで、全く新しい料理に挑戦するストレスを軽減できるでしょう。

  • 「共通する」食材の料理にする:主な食材が共通するレシピの料理を選べば、同時に複数の料理を作ることができます。

  • 用途の広い食材を購入する:使い道の多い食材があれば、バリエーション豊かな料理を簡単に作ることができます。例えば、果物は、間食としてそのまま、凍らせてスムージーに、サラダのトッピングに、焼き菓子に入れる、などしていろいろな使い方ができます。

計画を立ててから買い物をしましょう。栄養士、 メーガン・スタンレー

ステップ2:買い物に行く

買い物に行くと疲れてしまうかもしれませんが、少し楽にする方法がいくつかあります。買い物を楽しく、より楽にするためのヒントをご紹介します。

  • オンラインショッピングを利用する:日用品のデリバリーやオンラインで注文して店頭で受け取るサービスもますます一般的になっています。家を出ることなく、都合がいいときに必要なものを注文することができます。

  • 買い物に付き合ってくれる人を見つける:友人や家族が一緒にいれば買い物はもっと楽しくなります。また、重い荷物を持つのを手伝ってもらうこともできるでしょう。

  • カット済みの肉や果物、野菜を購入する:キッチンでの時間や労力を減らすことができます。

  • 調理済みの肉を購入する:調理済みの肉は、再加熱するだけで良いうえに、すでに味付けされていることも多いため、キッチンでの時間の節約に最適なオプションです。必要以上に塩分が高くならないよう確認するのを忘れずに。

ステップ3:調理を開始する

食材がすべてそろったら、いよいよ調理開始です。キッチンでの疲労を軽く、そしてもっと楽しめるよう、次のヒントを参考にしてみてください。

  • 料理は体調が万全のときに:料理する日を決めたら、体調が優れない場合に備えて予備日を1日とっておきましょう。

  • キッチンを味方にする:身体的な負担の軽減や時短のために、家電の利用または購入を検討してみましょう。

ブレンダー

ブレンダーはスムージー作り以外外にも役立ちます。果物や野菜のカット、スープやソース作りなどにもブレンダーを活用しましょう。

スロークッカー

電気で低温長時間料理をするスロークッカーは、MG患者さんにとって便利な家電の1つです。朝、すべての食材を入れておけば、夕食時には柔らかい料理が待っていてくれます。

プロからのアドバイス:洗い場の近くにスロークッカーを置いておけば、洗い物のための移動を最小限に抑えることができます。

電動 缶切り

手動の缶切りにはかなりの体力と握力が必要になりますが、電動 缶切りはすべての作業を代わってくれます。

電動式ハンドミキサー

電動式ミキサーなら自分の手で撹拌する労力と時間を省けます。さらに疲労を軽減するには軽量のミキサーを選ぶと良いでしょう。

高品質でよく切れる包丁

切るときに大きな力を入れる必要がないため、良い包丁は切る作業をとても楽にしてくれます。

基本に忠実に、そして基本を充実させることで生活は楽になります。一生懸命だけではなく、時にはスマートに作業しましょう。シェフ、 キム・ミルズ

ステップ4:上手に保存する

料理が出来上がったら、重要なのは冷蔵と冷凍です。特に、放置するとすぐにゴミ箱行きになったり、冷凍庫を一杯にしてしまったりするからです。料理を食べるときまでおいしく新鮮に保つために、次のヒントを参考にしてみてください。

  • 小分けにして冷凍する:食べる分にわけて冷凍すれば、毎食分の解凍には時間がかからないため、時間と労力の節約になります。
  • 冷凍してはいけないものを知っておく:トマト、スイカ、サラダなど、水分が多いものは冷凍を避けましょう。解凍しても生で食べるには不向きです。
  • ラベルを付ける:マスキングテープと黒の油性ペンを使って、フリーザーバッグやボール、タッパに、料理の内容と調理日のラベルを付けましょう。いつまでに食べればいいか一目瞭然です。
  • 冷凍した食品は冷蔵庫で解凍する:食品は一般的に、ゆっくり解凍したほうがおいしくなります。また、低温では細菌の増殖も遅くなります。
  • 廃棄するタイミングを知る:食品の種類によって冷蔵庫または冷凍庫で安全に保管できる期間は異なりますので注意しましょう。

ステップ5:楽しくお食事!

MGの症状のために料理するのが難しいときには、無理をせずに、前もって小分けに保存しておいた手作り料理を楽しみましょう!