Menu Close

重症筋無力症患者さんのための旅行のヒント

2022年4月 | 4分で読めます

現在の重症筋無力症(MG)の症状や体調を考慮し、旅行に出かけても問題ないか主治医に確認しましょう。

重症筋無力症患者さんにとって、旅行が容易ではない場合もあります。スムーズに旅行をするために、十分に準備しましょう。

年末年始や夏休みなど、念願の旅行に出かけることは楽しいものですが、MG患者さんや介護者の方にとっては旅行が容易ではない場合があります。とはいえ、十分に準備を行えば、ストレスなくスムーズに旅行することが可能になります。旅行に備えて、計画づくりに役立つヒントを学び、荷造りのチェックリストをダウンロードして記載内容を確認しましょう。

前もって計画を立てることで、MG患者さんも旅行をすることがより容易になります。以下に、MG患者さんが旅行を計画するときに役立つアドバイスをご紹介します。

次の情報を記したメモ(海外旅行に行く場合は現地の言葉に訳して)を携帯しましょう。
  • 既往歴、アレルギーの有無、主治医の連絡先、家族の連絡先、服用中の薬
  • 交通機関の遅延や手荷物の紛失に備えて、薬は預け入れ荷物ではなく、持ち込みの手荷物に入れ、取り出しやすい場所に保管しておきましょう。飛行機を利用する場合は、医薬品含め機内持込について事前に確認しましょう。
  • 交通機関の遅延や長距離のドライブに備えて、枕や毛布など快適に過ごすためのアイテムを持っていきましょう。
  • 健康保険、医療搬送保険、旅行保険、旅行キャンセル保険(直前にキャンセルが必要になった場合に備えて)など加入した保険の緊急対応窓口の番号や情報を控えて持っていきましょう。
  • 旅行前に主治医を受診しましょう。予防接種や薬の予備が必要になる場合や、旅行先に制限がある場合もあります
  • 車で移動する場合、疲れがでないように途中で多めに休憩するようにしましょう。
  • 飛行機で移動する場合、特別な機器の持ち込み、車椅子の使用など空港でのチェックインや移動の際にサポートが必要であれば、事前に航空会社に伝えておきましょう。
  • 荷物を自分で持つ場合や、キャスター付きスーツケースを使用する場合は、できるだけ軽くしましょう。当日持ち歩くものを減らすため、事前に送ってもよいでしょう。
  • 滞在先の最寄りの病院がどこか、MGに詳しい医師がいるかを確認しておきましょう。
  • 体温を調節できるよう、脱ぎ着しやすい服装をしましょう。

上記のアドバイスを読み終わったら、旅行時に持参するために、MG患者さんのための「荷造りチェックリスト」をぜひダウンロード(または印刷)してください。チェックリストをスマートフォンで撮影して、必要なものをすべて荷物に入れたか確認するのも良いでしょう。MGを抱えて暮らすことは時に大変なことですが、荷造りで苦労する必要はありません。

pdf-.jpg

旅行に備えて、計画づくりに役立つヒントを学び、荷造りのチェックリストをダウンロードして記載内容を確認しましょう。

今すぐダウンロード

MG患者さんが旅行に出かける場合、事前の準備が大切です。ここに紹介したアドバイスやチェックリストを活用すれば、旅行のストレスを減らすのに大いに役立つでしょう。旅行の計画を立てるときは、必ず主治医に相談することを忘れないで下さい。そして、安心して出かけられるよう、この記事とチェックリストを家族や友人とシェアしましょう。

あなたにおすすめする記事

重症筋無力症(MG)とともに歳を重ねる―加齢と向き合う

重症筋無力症(MG)とともに歳を重ねる―加齢と向き合う

加齢の影響に重症筋無力症が加わることで、特有の課題や悩みが生じます。今後の人生を歩む上で役立ちそうな、ライフスタイルのヒントをいくつかご紹介します。

7分で読めます
重症筋無力症の患者さんにフレンドリーなスムージー5種

重症筋無力症の患者さんにフレンドリーなスムージー5種

栄養学者に、MG患者さん向けのスムージーレシピを開発していただきました。スムージーは夏の暑さをしのぐには最適なだけでなく、いつでも、手早く簡単に栄養補給ができます。

4分で読めます
重症筋無力症、その併存症とともに生きる

重症筋無力症、その併存症とともに生きる

重症筋無力症(MG)患者さんの65%~88%が、一つ以上の併存症(MGと同時に存在する別の病気あるいは状態)を抱えているといわれており、症状がMGと似ている場合は原因の判断が難しくなることがあります。

5分で読めます